人工関節治療について
人工関節治療について
腱板がなくても肩を持ち上げることが可能な特殊な人工関節に置換する手術を行います。 この人工関節は通常の肩関節と比べ関節ボールと受皿の位置を逆転させ、やや関節を深くすることで、骨頭の中心が常に一定であるため、骨頭の中心を一定にさせる機能を持つ腱板が機能しなくても肩関節を安定して機能させることができます。
人工膝関節置換術とは、変形性膝関節症により壊れてボロボロになった関節を10mmぐらいうすく切り、取り除いて、人工関節に置き換える手術です。 同時に乱れた脚の形(O脚・X脚)を改善させます。 保存療法で膝痛が改善せず、骨切り術では改善効果の見込みが期待しにくい場合に最終的に人工関節手術適応を検討します。 具体的には、下記のような症状がでた場合に検討します。
人工膝関節は、関節の滑らかな動きを再現できるように、大腿骨部と脛骨部の本体は「金属製」、脛骨部の上面(場合によって膝蓋骨の表面も)は耐久性に優れた「ポリエチレン」でできており、これらが軟骨の代わりとなり、膝の動きを再現します。 最近の技術革新の結果、「ポリエチレン」の質が向上し、人工関節の寿命が従来より延びてきており、以前より若い年齢で人工関節を行っても入れ直しの手術の心配が必要なくなる可能性が高くなっています。
リハビリを頑張れば正座できる方もいらっしゃいます。 (手術の進歩で人工関節後も膝の曲がりが良くなってきています。)
術後の傷が可能な限り目立たないように、心を込めて縫います。
人工股関節置換術とは、股関節のすり減った軟骨と傷んだ骨を取り除いて、チタン合金やポリエチレン製の人工関節に置き換える手術です。人工関節によって、今までの痛みが緩和され、股関節の動きが良くなることが期待されます。
人工股関節置換術は軟部組織温存するSuper Path(The Direct Superior Portal Assisted Total Hip Approach)という低侵襲手術法にて行います。
低侵襲手術法は大切な腱を切断したり、重要な筋肉を伸ばしたり、傷つけることなく、股関節を一度も脱臼させることをせず、手術を行うことが可能です。
低侵襲手術法は、術後その日のうちに歩行練習が可能です。
従来の手術法では、脱臼を誘発する危険肢位(その動きをすると脱臼してしまう動き)がありましたが、この手術法では、手術中脱臼させることがないため、術後の脱臼の危険性が非常に低く、動きの制限はありません。
そして、手術による傷はわずか6cm~8cmと従来法に比べ傷も小さく、筋肉及び腱に対する損傷が少ないため、術後の痛みも最小限かつ動きの制限もないのでリハビリテーションが早く進み、入院期間も短くなるメリットがあります。